いつも、隣には当然のように君がいて。
いつもと変わらない毎日が始まっては終わる。
そんな"いつも"はこれからも変わることなく過ぎて行くと信じていた。
「君がいない・・・」
そんなことを毎日のように呟いては、部屋の隅で丸くなる。
いい加減、自分でも何とかしなくちゃいけないのはわかってはいる。
だけど、体が思う通りに動いてくれない。
あの日、彼に向けた剣の、肉を貫く感触が未だに残っている。
その時のことをフラッシュバックする度に震えだす身体。
『本当に自分はこれでよかったのか』
何度も自分に問いかけた。
けれど、所詮は終わったことなのだから後からどうこう言っても始まらない。
わかってる。
わかっているけれど…
彼が最期の時まで願っていた『明日』
それは、彼のいない『明日』…
僕は未だにそれを受け入れられないでいる。
******
「何をやってるんだあいつは」
いつものように、Cの世界でスザクを見守っていたルルーシュは、部屋の隅でゼロの格好をしてうずくまるスザクを見て呟いた。
「悲しんでいるんじゃないのか?お前の自己中の所為で」
後ろから覗き込みながら意地悪そうな笑みを浮かべているC.C。
「馬鹿をいうな!俺のどこが自己中だ!ちゃんとアイツ達のことを考えてだな」
「それを自己中というんだ。お前は自分を蔑ろにする事によってアイツらがどんな思いをするのか考えていたか?」
「それはっ・・・・・・」
確かに、ルルーシュには自分を気遣うという概念が無かった。
そもそも、自分など眼中に無かったのだ。
いつも周囲にばかり気を使って。
いつか、壊れてしまうんじゃないかと思わせるぐらいに。
もしかしたら既に、半分は壊れてしまっていたのかもしれない。
"ゼロ"と言う名の毒薬で。
「……どうすれば……」
(お前は俺に笑顔を見せてくれる??)
******
「で・・・…」
「で?」
「なんでお前まで着いてくる必要がある!!」
「なんだ照れているのか?こいつぅ」
そう言って、C.C.は彼の頬をプニっと軽く摘まんで放した。
「痛いっ!それに照れてなんかないし、お前に言われる筋合いはないっっ!!」
「なんだと?このしーつぅ様が一緒に来てやったんだぞ。少しは有難く思わないのか?!」
「ない。それより大声を出すな。気付かれるだろうがっ」