(おとうさん)
もう、幾度となく呼び続けた。
僕の"おとうさん"
何処行っちゃったんだろう。
寂しいくて
まるで穴が空いたみたいに、喪失感があって。
どうにかして埋めたくて。
貴方を探して彷徨い、手を延ばす。
(何処にいるの?)
(お願い……返事をしてください…)
『ここは何処だ…私は一体…』
"起きた"時には、辺りは氷で覆われて身動きがとれなかった。
真っ暗な闇……
それは、自分そのものだったハズなのに。
今の身体は言うことを聞かない。
まるで"生身の肉体"みたいだ。
分裂も結合も出来ない、普通の身体…。